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2016年 03月 21日
邦題「鑑定士と顔のない依頼人」
イタリアの映画らしい。 タイトルは「La migliore offerta」とある。 調べてみると「(migliore)最上級の(offerta)注文」となるのかな? 英語のタイトルだと「The best offer」だそうだ。 それに引き換え、この邦題はどうなのか??? 私はこの映画のコマーシャルを見て、なんとなく覚えていたタイトルが「鑑定士と顔のない肖像画」だったのだ。なんて面白そうなのだろうかと思っていたら「顔のない依頼人」だったわけ。 観終わった今、わざわざこの筆を取るという事は、絶賛したいか死ぬほどこき下ろしたいかのどちらかである。 まずサスペンスとは呼べないだろう。 ミステリーとも呼べない。 異常なほど潔癖症の鑑定士が日常茶飯事にイカサマをして手に入れた芸術品に囲まれて悦に入る図は良い。とても良い図だ。 それらの絵画は電子キーのついた秘密の部屋に飾られている。 そして依頼人から電話がきてこの話が始まる。 「この女性は一体?」 「ははーん、さてはこの男があの女の彼氏か。」 「果たしてこの歯車はなんぞ?」 などと興味を引かせる。 私はこの女の声の主が、その機械が関係するのだろうと思っていたのだが、割と普通に普通の女性が出てきてガッカリした。 え? 「顔のない依頼人」なんじゃないの?? めっちゃ顔出しせてるやんけ。 じゃああれか、本当はこの女性ではないとか!? どーだ!? あれ? この女性なの…ね…。 芸術品しか愛せなかった鑑定士が依頼人に恋をした。 その恋愛相談を受けていた男(ロバート)が裏で全てを仕切っていた。 まあここまでは十分予想可能である。 そしてやっぱり女は裏切り、鑑定士の隠していた大事なコレクションを盗んで消えた。もちろん例の男、ロバートも消えた。 鑑定士の恋愛相談に乗っていたロバートは街では非常に評判の良い修理屋だった。この鑑定士すら認める腕前をしている。 気になるのは、その関係の長さである。 信頼を得るには何年かかったのだろうか? 修理屋には色んな人が出入りし、ロバートに感謝しては帰って行く。 果たしてこの鑑定士と修理屋はどれくらいの時間を共有したのだろうか? なぜ私がここにこだわるのかと言うと矛盾である。 最後の方のカフェテリアの会話が気になって仕方ない。 鑑定士「数日前 向かいのヴィラ(依頼人が住んでいた家)に家具が運ばれてきた。知ってるか?」 カフェテリアの店主は「ここからは見えない。彼女に聞け。」と言って身体の小さい女性を指差した。 店主「クレア、この方の質問に答えてあげてくれ」 カフェテリアにいつもいた身体の小さい女性(依頼人と同じ名前、クレア)が 「見たわ。」 「その翌日、別の人たちがまた運び出していった。」 鑑定士「その翌日…」 クレア「1年半で3回の運び込みと3回の運び出し」 険しい顔になる鑑定士。 鑑定士「私は前もここに来た。覚えてるか?」 クレア「9」 鑑定士「なんのことだ?」 クレア「あなたがここに来た回数よ、今日を入れて10」 鑑定士「女がヴィラから出るのを見たかね?」 クレア「231回よ」 鑑定士「確かか?」 鑑定士の顔は険しいまま。 クレア「さらに6回。1年の間に彼女は237回、外へ出たわ。」 店主「どうだ、すごいだろ。全て覚えてる。」 鑑定士「ありえない。」 鑑定士が泣きたくなる気持ちも分かる。 だってあれだけ「この依頼人の女性が持つ病とは何なのか」と気になって仕方なくてこの映画を観ていたのだが、外に出れない恐怖症…引きこもり…だったのだ。鑑定士はそんな依頼人の為に沢山の事をした。やがて愛は育ち、2人は一緒に住むような関係になったのだ…と、鑑定士同様に私も思っていた。 でもまあ? この女と修理屋のロバートの関係が怪しいと思わせる話にはなっているので、鑑定士ほど私は傷付かなかった。 しかし鑑定士は依頼人の女がヴィラから一歩も外に出たことが無いって話を信じてたわけで、この身体の小さい女性の言葉にショックを隠せないでいた。 クレア「あなたは63回ヴィラへ。昼間に36回、夜に27回。」 クレア「ヴィラは空き家よ。」 私はこの言葉が一番ビックリした。 は?? え?? クレア「興味があれば安く貸すわ。」 は???? え???? あなた大家さんだったわけ???? 鑑定士「持ち主は誰?」 クレア「私よ。」 いや鑑定士よ、質問が違うだろ? そこは「あの女はいつからいつまであのヴィラを借りていたのか?」を聞くべきだろう?? クレアは使い道がないから「よく映画関係者に貸している」と言う。 鑑定士「映画関係者…」 クレア「この二年間、部屋へ上がるリフトを作った技術者に貸してたの。とても親切な青年よ。」 ここで鑑定士の顔がより険しくなる。 そう、これは修理屋のロバートのことだからだ。 クレア「何でも作れるし、治せないものがないの。いつもキスしてくれる。花も送ってくれる。」 鑑定士がロバートの店に行くももぬけの殻である。 絶望。 たたひだすらに絶望したのだ。 美しい女、美しい芸術品、好青年への信頼。 あらゆる事に絶望した鑑定士はゲッソリと痩せこけて施設に入っていた。 そしてクレアの話を聞き、彼は歩き出した。 あの依頼人が言っていた言葉を辿る旅。 きっとプラハへ行くのだろう。 この作品の中には、贋作の中でも本物があるという。 例えば優れた贋作作家ほど、自分のマークを遺したがると。 依頼人の名はクレアである。 あの身体の小さい大家の女性と同じ名前。 ここに深い意味があるのかは解りかねる。 鑑定士はそんな依頼人のウソの中に本物の愛があると信じた。 クレアが言った店に、独り入る鑑定士。 ウェイター「お一人さまで?」 鑑定士「…いや、連れを待ってる。」 コチリコチリと時計の歯車の音がする。 彼の時間はここから動き出すのだろう。 なんて!!! そんなロマンチックに終わらせてたまるもんか!!! 大家の言った言葉を思い出せ。 修理屋に二年間貸したとある。 修理屋が二年間にこの街に来たのかは不明のまま。 そして1年半で3回も詐欺行為が行われた可能性がある。 このヴィラにあった家具はオークションに出すのは取り止められた。それがこのヴィラに家具が運び込まれた日。そしてその翌日に家具は運び出された。ここで依頼人も修理屋も消えたってことになる。 過去に「1年半で3回も家具の出し入れがあった」と言う言葉を考えると、今回の鑑定士を含めて3人が被害に遭った可能性がある。今回は依頼人も修理屋も消えてしまったが、二年間もヴィラを借り続け、3回も家具の出し入れをしたという事は、1回目と2回目の鑑定士は被害に遭わなかったのか?そういう事になるんかな? しかし話題にならんのかね? 「電話のみの依頼人で、家具はこんな感じで、目録作ったのにキャンセルにされた!」とかさ。あのヴィラには気を付けろなんて話題は出ないものなのかしらん。 この鑑定士の持ってるお宝はほとんどオークションで競り落としたもの。修理屋と依頼人はこれらを盗んだわけで、そう簡単に世間に売れる物ではないだろう。 更にこの鑑定士は有名な人らしく、何度かテレビ出演もしている。そんな人が落札した経緯のある芸術品が売りに出されたら、あっという間にバレると思うんだ。 じゃあ?裏ルートってやつで? それとも純粋に芸術品コレクターなのか? ロバートは前からこの鑑定士を狙っていたのか? 鑑定士とロバートの関係の長さが知りたい。 自分がインチキな方法で落札した「実はこれ本物なのよねー」って芸術品は、相棒がいて初めて成り立つ。その相棒がロバートの知り合いって雰囲気もないのだ。見落としたか? 鑑定士が愛の証に、依頼人に秘密の部屋を見せてから修理屋は知ったのか? いやそれはおかしい。 それじゃこの鑑定士を騙す意味がないからだ。 私が引っかかってる気持ち悪さを無視し、この作品は愛を得た男の美学を貫こうとする。 これは…うーん。 ☆2つだね。2/5だ。 てかあの機械の完成はすごいんじゃねーの? すごいお値段になる、桁が違うとロバートに言ってたよね。 秘密の部屋のコレクションの変わりにロバートは置き土産をしていった。 …あ、これも最初っからロバートの仕業なのか!!! 全く芸の細かいヤローだよ!! とりあえず邦題のテキトーさを何とかして欲しいやね。 日本だと「ベストオファー」なんて言葉は全くピンとこないのは分かるけどさ!謎めいた雰囲気にしたかったんだろうね。 私だったらどんな邦題にしようかな。 「イカサマ鑑定士とイカサマ依頼人」かな。 すごいイカサマの応酬と思わせるタイトルだよね。 実際には違う。 じゃあ「鑑定士 〜贋作の愛〜」とでも? エロいとこばっかりシーン載せてエロい映画だと勘違いさせる。 …確かに難しいな、この映画を「関心を集める邦題にする」のは。 ベストオファーじゃ全くピンとこないし、イタリア語のタイトルにしたって覚えて貰えないだろう。 えびボクサー並みの邦題レベルなのは間違いない。 残念ながら邦題によって映画の中身が侵されるという事は多々ある。 お悔やみ申し上げます。
by tr.horus
| 2016-03-21 01:22
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