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2015年 03月 01日
篠田が私の顔を手で挟みながら言った。
「なんでこの顔からこの声が出てんの?」 ひどいよ!!www 篠田は自称B専だと。 ブサイク専門…? ひどいよ!!www 何故ならイケメンや美人と居ると緊張するから、程よいBが安心できるらしい。 ひどいよ!!www この一ヶ月、本当によく遊んだ。 また佐倉の時のように遊んだ。 でももう落ち着かないとねと私が言った。 篠田はそれを受け、この三日間で真面目に勉強をするようになった。突然LINEが激減した。 私にとってそれは急な変化に感じた。 篠田は勉強してる間はもちろんLINEは見ない。 それが急だった。 あんだけ甘ったれだったのに、急に勉強してんだよと主張し、遊んでる暇はないのだと言う篠田に不安を覚えた。 いや勉強はして欲しいんだ。 さらにバイトもすると。 篠田が受ける試験は狭き門らしく、今からでも遅いくらいなのだと。 うーん。 なんだろ? 浮気でもしてんの? 「カッチーン」 篠田は怒り出した。 この子は怒っても理路整然と私を口撃してくる。 それがね、なんていうのかな、よく分かるねそんな事と感心してしまうのだ。 怒られてる状態で、そんな風に感心してるなどと知られたらこれまた怒られる。 実に頭がいいのだ。 そして実に心地よく厳しい言葉を連ねるのだ。 こういう頭と対峙するのは久しい。 マコトさんみたいな。 怒られていながら、小気味好い言葉の攻撃を愉しんでしまう。 しかしいよいよションボリし、これ以上篠田に迷惑かけたくないなと心底思った。 しかし私は猜疑心の塊である。 篠田はそれを「だからなに?」と。 「あなたは本当に他人を愛した事があるの?あなたが言う愛なんて、自分に対する愛なだけ。だから私は愛してるなんて言葉は嫌い。」 ポンポンポンと言葉を連ねる。 ホントにこの子は遠慮なく真剣で斬り込んでくる。 いや斬りつけてくる。 私はその嵐の中で魂を震わせる。 怒られてれんのに、なんて新鮮なのだろうか。 この歳の差は、頑固な私を柔らかくする。 篠田も言っていたけど、歳が近ければ良いってわけではないと。 篠田は「もっとワガママ言いたいのに、そこはホルさんがもっていくよね」と。ホントに繊細で乙女だよねと。 それ聞いて「アイタタタ」である。 赤面である。 昨夜の話の最中、迷惑かけたくないから終わりにする?って言った。 篠田はまた怒った。 はあ?と。 そしてまたコテンパンにやられた。 「私は分からない。 どうしてこんなにムカつくことを言われても、篠田は私を嫌いにならないんだ?」 これに対する返答もまたすごかった。 まるで任侠だよ。 細かい言葉は忘れてしまったのだけど、ものすごく叱られた。これまたコテンパンにやられた。 だからのホルさんの言う愛なんてその程度なんだよみたいなこと。 いやーーー参ったね。 自分でも気がつかなかったことばっかり言ってくる。 ものすごく新鮮だし衝撃的。 そんな篠田に対して怒るどころじゃぁない。 整然とした言葉に押し切られるのだから反論の余地もない。 それが実に心地よいのだ。 この手のタイプはホントに久しい。 これが歳の近い人に言われてたら、また少し違ったかもしれない。これをうんと年下に言われるから聴くのかもしれない。 私にはコンプレックスがあり、とても嫌な事がある。 それを篠田はお願いしてくる。 最初はイヤだと言っていたけど、次第に少しずつ許し始めた。 篠田は今まで普通の人間と付き合ってきたから、私のように心に固まりを持っている偏屈な人間は初めて見る。だからどうして私がそんな些細なことを拒むのか理解できないでいる。しかしそれを篠田は、明るくあっけらかんと要求してくるものだから…なんかこうこっちも調子狂って篠田の要求を飲んでしまう。 私はまだ全然篠田を信じれない。 そりゃまだ一ヶ月しか経ってないもの。 それでも昨夜のやりとりで猜疑心は少し解れた。 …私は私の事しか愛していないのか。 今まで私は自分の事を「愛情の押し売り」と笑っていた。愛は惜しみなく与えてきたと思っていた。 愛されてるって感覚が分からない。 だから愛情を押し付けてきた。 でも篠田は愛してくれてる。 そう感じさせてくれる。 某人の言葉 「愛って意味では、全く信じていないよ。 何故なら恋って衝動だから。 信じてるのは自分の感受性かな。 私への愛じゃなく、向き合ってくれる気持ちを信じるかな。」 人によって愛は様々だ。 信じることも。
by tr.horus
| 2015-03-01 11:50
| リアル日記
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