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2011年 12月 31日
私はとある寺の敷地内に入った。
キジバトが二羽、忙しそうに餌をついばんでいる。 私はキジバトを脅かさぬように歩いた。 急に腹部に違和感を覚えた。 む? オナラでも出るのか? なんだこの感じ。 その次の瞬間、グググっとお腹に力が入り スっとへその下(丹田)から力が抜けていった。 オナラをしたわけではない。 むむ? 私は初体験に近いこの感覚を訝しむ。 丹田に力が入っていない。 下腹がすこーんと抜けた感じ。 足は止まったままだ。 丹田の力が抜け、変だな…と思いながら目を上げると なんつうのかな、空気がキラキラしてるんですよ。 夕日の加減のせいもあっただろうけどね。 でもそれだけじゃなくて、空気が綺麗だったのよ。 山の中みたいな。 すげえ… なんだここ… 私は仕事を放置して寺を眺めた。 寺自体はまあまあ渋い部類に入るだろう。 ふぬー。 こんな風に言うとキティガイのように聞こえるかもしれないが ああいう寺っていうか、ああいうのを結界とか言うんかな? あの敷地内だけだもの。 すでに前に、あの寺に何回か行ってるけど 敷地内に入ったのはそれが初めてだった。 すごく癒されてしまったんです…。 ありゃーきっとすげー寺なんだろう。 そんな話をしたいが、周囲の人に話したって不思議ちゃんに思われてしまう。 なのでずっと黙っていた。 しかし、お気に入りの寺は?と聞かれたら間違いなくその寺だと答えるだろう。 ただ、あの寺はいいなーと言うと木田もやたらと同意してきた。 木田に聞くと、木田もあの寺は癒されるんだとか。 ああそうなんだーなんて話してた。 そして今日、そういう話が好きな母親に話をしてみた。 今日は仕事は休みだったので、腰が痛いから軽く掃除しただけ。 その後に愛犬マックの墓参りに行き、そのまま買い物へ向かったのだ。 その買い物途中に例の寺があった。 それで思い出して母親に話してみたのよ。 すると母親が妙な声音で言うんだよ。 母: ◎◎寺? あそこにあるお寺? 私: そうそう、あの赤い幟が立ってるとこ。 母: 毘沙門天の幟… 私: なんでそんなに知ってんだよ… 母: まさかお前の口から、そのお寺の名前を聞くとはねえ… 私: え? 母: いや実は、あのお寺はお父さんの母親の実家のお墓があるんだよ。 私: ええええええええええええええええ 父親は離縁する形で家を飛び出し母親と結婚した。 だから私は父方のおばあちゃんの顔も覚えていない。 唯一覚えてるのが「あんこがぎっしり詰まったパン」を箱でくれた人だ。 幼心に、この人は子供の好きな食い物を分かってないなと思ったものだ。 これしか覚えが無いのだ。 そんな父方の母親の、私のお婆ちゃんだよな、お婆ちゃんの実家の墓が、あの寺にあったのだ。 私は薄ら寒さを覚えた。 本来行くはずだったお店が大行列だったので(駐車場)諦めた。 そのままUターンして急遽、そのお墓に行くことにした。 花も持たずにだ。 きっともう知る機会などないだろう。 私は場違いな思いを覚えた。 仕事以外で、私服で、かつデーハーな上着にマフラーをして 半分寝癖のまま血族の墓の前に立っている自分に違和感を感じる。 大晦日なのに何故こんな所にいる? 時間がめまぐるしく回るようなビリビリとした感覚。 歴史が急に動き出したような感覚。 ふは 今まで知らなかったよ… こんな所、いやまさか「このお寺」に血族が居るなんて… なんて巡り合わせなんだろう。 合縁奇縁かあ。 何度もそう思った。 母親は色々あって、若い頃にこの墓の面倒を見ていた。 だけど父方の家族と話しをして、自分たちで管理するように言い それ以来この墓には一切来ていなかったんだとか。 「それをお前と、まさか大晦日に来て墓掃除するなんてねえ。」 母親はそう言っては落ち葉を掃き貯めていた。 きっと私が動揺している以上に母親が動揺していただろう。 歴史は母親の方が深いのだから。 まるで引き継がれたような妙な伏線が見えちまう。 でも全てが偶然なのだ。 母親も70歳か。いつ死んだっておかしくない年にきた。 父方の親戚は子孫も無く死に絶えるだろうよ。 するってぇと、この墓を知ってるのはアテクシだけじゃございませんかい? 笑えねえ。 笑えねえよ。 まるで墓守に導かれたような気持ちになり 最初から最後まで背筋がゾゾゾとしっぱなしだった。 バカヤロウ。 なんでこんなに墓ばっかあんだよ日本は!!! しかしその墓… その墓からお寺のほうを見ると、これまた綺麗に見える。 良いところにあるじゃございませんかと心の中で呟いた。 あ、家紋が無かったな、あのお墓。 一つの家の歴史が、あの古い石たちに籠められている。 一つ一つの石を眺め、その石にすがり付いてる文字を眺め なんと長い歳月が流れたものよと物思いに耽ってしまった。 笑っちまうようで笑えない。 怖くないけど怖い。 冗談じゃねーよ。 …本当に奇妙な気持ちだ…。 おっかねえ。
by tr.horus
| 2011-12-31 22:46
| リアル日記
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